キリギリスはなぜ死んだ?

誰の目にも止まらない人々の、言葉に出来ない魂の叫びを綴るブログ。

クズ警官とおしゃべり囚人の1,6kmの友情。16ブロック。

お前の要求なんて知ったこっちゃない。と言われてもいい。

ジョン・マクレーンは「まったく。なんてクリスマスだ」とぼやきながら

通風孔の中を這いずっていてほしい。

ダイハードは好きだ。ただ、4以降、フィジカルに頼りすぎている気もする。

 

確かに、パトカーをヘリで墜落させるシーンや戦闘機に攻撃されても死なない

ジョンは素晴らしい。

でも僕の中で彼は

 

「警官とはいえ、運悪くその場に居合わせた一般人」

 

であり

力技で制圧するというよりは、知力と運がいいんだか悪いんだか

わからないラッキーで修羅場をくぐり抜けていく方でいってほしい。

 

泥臭い。という意味で、この

16ブロック (字幕版)
 

 は、初期ダイハードに近い。と僕は思っている。

批評家からは

「中年のアルコール中毒者にとって、丁度良い速度で行われた追跡映画」

なんて言われてるけど、そこも含めて、悪運の強い男の映画。なのだろう。

 

あらすじ

 ニューヨーク市警のジャック・モーズリー(ブルースウィリス)

は仕事中でも酒を飲んでいる不良警官。

 

ある日彼は上司に

 

陪審に証人として出廷する囚人 

エディ・バンカー(モス・デフ)の移送を命じられる。

 

めんどくさ

夜勤明けで疲れていたジャックは一旦断ったものの

移送先は16ブロック(1,6km)先、散歩と同じさ。と諭され

しぶしぶ引き受ける。

 

残念ながら

人を送り届けるだけで終わる映画はブルース・ウィリス氏を求めない。

まぁ、これが、33分探偵だったら、堂本剛くんに尺稼ぎしてもらえる

かもしれない。

 

金田一の孫でもないのに、製作サイドの考えを読み取ったのか

ジャックは彼を車に残し、酒を買いに行ってしまう

 

案の定、敵に襲われるエディ。

主人公補正でピンチに気づいたジャックは

謎の男を射殺し、エディとともに逃走する。

 

よくいく酒場で応援を呼んだジャックの前に

不良仲間で、相棒のフランク(デヴィッド・モース

*1が数人の仲間と共にやってくる。

どいつもジャックの知り合いばかりだ。

実はエディは、ニューヨーク市警の不貞警官を告発できる秘密を

知っており、そのまま法廷に立ってしまうと

フランクどころか、ジャックにすら都合の悪い事態になる。

仲間を売るわけにはいかないだろ。と迫るフランク。

 

このままでは、エディは殺されてしまうだろう・・・・

 

そのとき、ジャックの心の奥にあった「なにか」が

彼を暴挙に走らせる。

 

同僚を射殺し、再び逃走した二人に、フランクは、同じく汚職をしている

グルーバー分署長とともに、「仲間殺し」の汚名を着せ、追跡する。

 

こうして、キレた中年心に闇を抱えた警官と

おしゃべりクソ野郎

陽気な囚人の、世界一めんどくさいお散歩が始まったのだった。

 

 人は変われるよ。

口数の少ないジャックと対照的にエディはずーと喋っている。

もしかしたら、沈黙の気まずさに耐えられなかったのかもしれない。

逃避行のうち、エディは「泥棒をやめて、ケーキ屋になりたい」

と打ち明ける。刑務作業で洋菓子の奥深さと出会い

これなら、やり直せると思ったのだ。と

 

エディの人は変われるよ。という根拠のない自信は、いつの間にか

ジャックの心を変えていった。正反対の性格の二人になぜか情が芽生えるのも

見所の一つだ。

 

確かに換気ダクトは通らない。

 

ジャックは、ヒーロではなく、酒飲みすぎの中年であり、戦士の動きはできない。

確かに、いつものブルースウィリス氏のアクション作品に比べたら

地味だ。

 

 

でも、そこが、年食ったジョン・マクレーンのような気がして

僕は好きだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:この人もよく悪役で見る気がする。