キリギリスはなぜ死んだ?

社会に、いらね。と言われた奴の最後のあがき

最悪な1日の持つ可能性。

言われなくてもわかってるだろうけど

この世は自分だけの世界じゃない。

他人の都合は自分の不都合。

思い通りにいかなくて当たり前。

でも、一日の中で連続するのは勘弁してくれ。

まるで、一週間分のアクシデントを取り返してる

みたいに。

今日にかぎって、ついてない。

いつも晴れ晴れと生きてるわけじゃないけど。

 

 

ラブリーな日だ。

なぜモテナイのか。を容姿や財力以外で考えたら、女心を理解していないから。

という結論に至り、女性誌を読みふける。

 

別種類の化粧品や、バックの紹介を1ページでしている。

とにかく読みづらい。世のモテウーマンはこれら全てを理解している

というのか。なんて事だ。特殊部隊に入った方がいいのでは。

 

唯一理解したのは、女性は占いが好きだ。という事。

なので、yaho◯とテレ朝の占いは欠かさず見ている。

今日はどちらもパーフェクト。惑星直列並みの奇跡だ。

これで、何も起きないわけない。

何が起こるんだろう。

道端に五兆円落ちてるのか。

それとも角を曲がったら、学校に遅刻しそうな美少女とぶつかるのか。

現在13時。ここまで寝たなら、今日は休めよ。

いや、地上だけと決まったわけではない。

 

「親方。空から女の子が!!」的展開かもしれない。

ちなみに、ラピュタは見たことない。

でもムスカは好きだ。

 

 

疑うな。今日はハッピーデー。外に出る。

近所のスケッチスポットに向かう。

書きかけのスケッチ。今日は下書きを完成させようと

昨日から楽しみだった。

のに、ベスポジでババァが話し込んでいる。

なぜだ。昨日まで世紀末の廃墟みたいに静まりかえっていたじゃないか。

三分間待った。でもババァは動かない。

ラピュタ王なら処刑しているだろう。

殺意を向けているのが底辺ニートでよかったな。

ジーザス。諦めて場所を変えよう。

 

カビゴン並みに動かないばばぁを残し、近くの公園へ

 

木陰のベンチ。よし。空いているな。

座って、集中していると、数分もしないうちに、蚊が寄ってきた。

案ずるな。こんな事もあろうかと、秘密兵器を持ってきた。

 

テレテテッテテ〜虫除けスプレ〜(ダミ声)

 

うざいと思った?でも、こういうのはお約束だろ。

 

早速体に振り掛けると、レモンのスウィーティーな香りが体を包んだ。

これで大丈夫。

 

再び真っ白の紙と向き合う。何を書いてもいい。

ここは完全に自由だ。

 

そんなポエムが頭に浮かんだときだった。

あれ、なんか、痒くね。ふと目をやると、腕にマダラの蚊が取り付き

腹を真っ赤にしていた。

怒りに任せてひっぱたく、腕の周りに血が飛び散る。

よく見たら、別の場所を二ヶ所食われていた。

 

一足遅れで、顔、それも目の近くまで。

さらに新手の気配。

どうしたんだよ。虫除けスプレー。

トキワシティーで買える安物でも、もうちょい効果あるぞ。

 

まだ150歩も歩いてねーよ。

いいのは香りだけ。ファブリーズ使う前の松岡修造ん家の芳香剤かよ。

 

本人以外面白くない例えで突っ込んだものの。痒みしか生まれない。

たまらずその場を後にする。

 

気をとりなおして図書館へ。

読みかけの本。いいところで止まっていた。

棚へ行くと、あるはずのものがない。

なぜだ。昨日まであったはずなのに。

パソコンで検索すると、すでに借りられた後。

なんてことだ。

いや、気を取り直せ。大丈夫。大丈夫。

しかし、パターンは見えてきていた。

 

太古の帝国に想いを馳せた地点に戻ってくる。

さすがに、1時間もあれば、状況は変わっているだろう。

そこには新種のばばぁが鎮座していた。

 

なんてこった!なんてラブリーな日なんだ!今日は!

マッドマックスのニュークスばりに叫びたかった。

 

イかれてるのは世界か自分かわからない狂気に突き動かされ

自身をV8エンジンにしたチャリで

怒りのデスロードを走りながら

なぜ今日に限って。と呟いく。

 

一通り落ち着いて、文章を書いてみてわかったけど

他人に邪魔されている。と思ってみても、それは、他人からしたら

なんてことはないこと。

ならば、自分にとってなんてことのないことでも

他人から見れば、なんらかの不都合なのではないか。

 

図書館で借りた本も、実は、誰かが読んでいたかもしれない。

誰もいない。と思って座っていたところも、誰かのお気に入り

かもしれない。

 

他人に妨害されるといっても、それはわがままだ。

それどころか、自分が他人を妨害していることもあり得る。

 

ならば、ついている。と思った日は、誰かにとって運の悪い日だということもあり得る

逆に生涯バッドデイで終わったとしても

 

他人に迷惑をかけなかった。

 

といえなくはないか。