キリギリスはなぜ死んだ?

誰の目にも止まらない人々の、言葉に出来ない魂の叫びを綴るブログ。

一生やりたい仕事。ってなんだろう。

献血は若者の義務です。」

 

何十回聞いたかわからないアナウンスが鳴り響く中

僕は歯医者の診察台のような所に寝かされ

利き腕に針を刺される。

 

看護師が怪訝な顔をしている。

普通なら、1秒も下からない出来事だ。

しかし、血管が出にくい体質で

採血から全力で逃げ回っていた

人間の腕は、何十回と針を刺される。

 

担当は数十分、苦闘した末

 

血が出ないなら、心臓を取り出せばいいじゃない!

とヒステリーを起こし

ナイフを突き立ててきた。

 

なんでこんな目に合わなきゃいけないんだ。

僕はただ、生きていたかっただけなのに・・・・

 

寝ても覚めても悪夢が終わらない。

悪夢を見ているときに早く目覚めるコツを教えようか。

目を開けろ。と、唱えながら眼球を覆う筋肉を

バールのようなもの

こじ開けるイメージを持つ。

 

脈絡のない、いやな出来事は

頭の半分は夢ごごちでも

頭の半分は脳の作った0円VRだとわかっている。

 

初心者には夢か現実かの判断も難しいだろう。

しかし、睡眠を冷静に分析できる判断力を持てば

現実に帰還するのは、容易だ。

 

一番いいのは、安眠できる事だけど。

 

なんでこんな夢を見たのか。なぜ献血なのかわからない。

でも、原因はわかってる。

求人誌を見ていて親に言われた事。

 

「次に行く職場はずっとやめないでいなさいね」

 

一度入った会社に死ぬまで忠を尽くす。という考えが美徳とされていた

世代からすれば、バイトを転々としている人間の気持ちなどわからない。

 

 

わかってる。生きるのには金がいる。金を得るためには働かなきゃいけない。

でも、いざ働き出したとしても、その働き先に、一生いるのか?

と聞かれたら、答えられない。

 

「やりたい仕事」などなかった。とりあえず生きていたかった。

とりあえず。でよかった。今の世の中で

一生やりたい仕事なんて、どこにあるんだ。

 

 

まさか、無職で一年が過ぎるとは思わなかった。

一歩の前進もなく、時間だけが過ぎていく。

心だけが焦り、足はその場に張りついたまま。

今年の寒さは例年になく厳しい。

それは、寒い。寒い。と煽る天気予報のせいか。

それとも、猶予などない残り時間を

肌で感じているからか。

 

不慮の事故に巻き込まれないのを残念と思ってしまう

自分を呪いながらやり過ごし今日まで。

この生活が、これからも続いていくとするなら

この先の自分は一体どうなってしまうのだろう?

 

その問いに答えようとすると、

肺が縮こまり、半分の仕事しかしてくれない。

 辛い。とても。

 

何もかもが窮屈で、逃げ出したい。

目的地はない。でも遠くに行きたい。行ったことのない遠くに

将来も、暮らしも追いつけないような彼方に。

 

死はとても辛い。しかし

人にとって不安を抱えながら生きていくこと以上の罰があるだろうか。

 

 

 「目標もなく、なんとなく生きているから、そういう事になるんだ。」

 

霜の降りた道を朝日よりも早く出勤する人々が、すれ違いざまにかけてくるセリフ。

爆弾低気圧よりもはるかに冷たいその言葉が心の芯に染み入ってくる。

 

 

なんでなんとなくで生きていてはいけないのか。

なんで不安や恐怖に耐えながら生きていかなければいけないのか

なんで走り続けなくてはいけないのか。

追跡者に追い立てられているように生活しなければならないのか。

バイオハザード2じゃないんだ。

 

なんで、重圧や、屈辱に耐えなければならないのか。

 

そこまでして生きていかなければならない理由が

わからない。

 

消極的だ。と言われても構わない

そういうあなは何を得た?

この世の人は、この目に映る限り

その仕事が好き。というよりも、長い年月いすぎたせいで

そこにいるしかなかった。というふうに見える。

 

終身雇用。それが幸せなのか。わからない。

わからないから困っている。

 

生きるとはなにか。働くとはなにか。

 

どの職場に行っても、みんな口々に

 

「辞めたい」と呟く。

 

みんな本当は、働きたくなどない。

 

でも、生きるために仕方なく働いている。

 

それが義務だから。

 

偽善とはなにか

夢占いで、「献血」と調べたら、偽善という意味があると知った。

なぜそんなものが夢に出てきたのか・・・

この社会に不満を感じているのか。

 

 

夢や希望を歌いながら、一歩外に出れば

お先真っ暗なこの社会。

それを何一つ変えようとしない人々。

 

彼らを批判してはみても、結局なにもできていない自分に対しての偽善か。

 

それとも、義務に支配されて、普通を強要するこの風潮にか。

 

献血が趣味という人を知っている。

体質が合わない奴を理解できないと言われた。

逆も然りだ。

 

一秒、一秒、時が過ぎていく。

無意味な一日が始まる。

 

「働け」という言葉が

生きているな。という当て字に読める。

 

働くとはなにか。

やりたくないことをやるのが働く

ということなら。

 

 

一生やりたい仕事がある。

 

たった一つだけ。

 

「生きる」という仕事が。