キリギリスはなぜ死んだ?

社会に、いらね。と言われた奴の最後のあがき

空は誰のものでもない。

雨が降るのか、晴れるかわからない中途半端な天気、曇りは嫌いだ。

 

傘を持って出れば安心だけど、安心の重さを背負える余裕はない。

 白くもなく、黒にもなれない灰色で満たされた天気予報

どちらに転ぶかわからない不安を抱えながらも、テレビが言ったなら

大丈夫。3秒ルール並みの謎ルールと共に外に出て数十分

上を向いて歩いている僕とは違い道行く人たちは手元のスマホに夢中。

 

空の色なんて誰も気にしていない。

 

自分の頭で考えるのをめんどくさがった奴をこずくように雨粒が降ってくる。

行くにも戻るにも微妙なコンビニの、雨宿りするには少なすぎる屋根の下から

 

自動ドアの向こう、レジ横のビニール傘が目に入る。

いっそ買ってしまおうか。そんなことで、金を使うぐらいないなら最初から・・・

 それ以上はやめようぜ。ここで反省会を開いても、雨が上がるわけじゃない。

このまま突っ立ってる方が、よっぽど無駄足だ。

 

雨脚が強くなってきた。さぁどうすると煽るように。

 じっとしてるか。進んでいくか。正しいのはどっちだ。間違えたらどうする。

間違えるのは悪いこと?そうでもないさ。

 

予報士だって全国ネットで間違えんだから。愛嬌があっていいじゃない。 ねぇ良純。

 

 

歩こう。

 

歩く意味とか、辿りつく場所とか、わかってるに越したことはないけど

わかなくてもわかってても最後死ぬのは変わらないし、それでも気に入らないなら

わかるまで歩けよ。土砂降りの中を突っ切って

 人からどう見られるかだって?

冗談だろ。君は存在しているだけで、十分変だ。

ずぶぬれで歌っている姿を笑われてもいい。

 

歌おう。

 

悲しいときほど歌おう。苦しいときほど歌おう。

誰とも分かり合えないようなだれもかれもに置いてきぼりにされているような

みじめな気持ちの時は、歌おう。

 

 

 何をと?と聞かれたら、別にアニソンでもアイドルソングでもいいんですけど

でも僕はやっぱりブルーハーツ

 

あのもやもやした雲の向こうには青空があるんだ。雲で見えないだけ。

信じろよ。疑ってどうなる。気持ちが暗くなる。暗くなってどうなる。

始末をつけるか。つけられない。進めない。戻れない。脱落もできない半端者。

やめろ。それ以上続けてどうなる。

 

自分を嫌いな理由をこれ以上増やしてどうなる。

 

天気が悪い。

 

今日も曇り。

やるからにはふり切れろよ。それとも、これはお前だっていうメッセージ?

そうとも。世捨て人にも、金持ちにも、社畜にもなりきれない半端ものさ。

 

半端者は腰掛けのバイトに行きますよ。今日も昨日と同じこと。

6時半の駅前、おっさんがブツブツと喋ってる

階段の端に立てかけれた、横田へのオスプレイ配備反対!の看板が目に入る。

ぶっちゃけ、オスプレイはどうでもいい。うちに墜落してくれれば、くそったれな

日常を終わらせると同時に、悲劇のヒーローにもなれる。

こっちは地べたを這うだけで精一杯なんだよ。

空の上を何が飛んでるかなんて、誰も気にしてない。

そんな悪態が出る朝、一言で表すなら最悪。だからなんだ。

 

ある意味最高より幸せじゃん。それ以上落ちない。けどね。

お前だけじゃない。と言われても、俺以外幸せにしか見えないから落ち込む。

 雨雲の居座った日の夜に裏路地を歩くと、とても惨めな気分になる。

昼間は意識せず通り抜けられる距離なのに、ジメジメした空気と先の見えない暗闇のせいで、道自体が長くなったような気がする。

 

 

いつものようにはいかない。どうしようもない。

いや、ちがう。

間に雲があるだけだ。星は消えない。光はそこにないわけじゃない。

なんてことはない。気がつけば家の前に立っていた。

 

今日はたまたま見えなかっただけさ。

誰でも初心者

おでかけ日和と煽られると引きこもっていたくなる。

晴れているからといって、こちらの気分に変化はない。

特に目新しい情報があるわけでもないけど

部屋の静けさを埋めるためにつけたテレビがこの国の空は誰のものかと話していた。

僕の見上げた空を、この国の飛行機は許可なく飛べないそうだ。

「誰のものなんだ!」コメンテーターが怒っている。

わかりやすく線が引いてあればいいのか。

あんな広いものを持ちきれる人などいない。

 第一、誰かのものだとして、なんの問題があるのか。空なんて誰も気にしてない。

そんなつぶやきを考えたとき、ビデオの期限が今日だったことを思い出した。

ビデオ屋までチャリを転がす道すがら、

 

子供の頃からよく見るレトロなプロペラ、尾翼にはアメリカの国旗がついてる

 飛行機が飛んでいく。

 

容姿を観察できるほど低く飛んで大丈夫か。とも思う。だからなんだ。

空なんて誰も気にしてない。

 

ミリオタではないから、あれがどんな飛行機で何をするのかはわからない。

ただ、ビデオ屋の行きと帰りで、見える範囲をグルグル回っているから

練習なのだと思う。

 

切り返しのおぼつかなさに、初心者なのだろうという妄想をする。

車の免許を取る時、路上に初めて出た時は緊張したものだ。

 

軍用機に路上教習があるかは知らないし、初心者マークが貼ってあるわけでもない。

ただ、最初は誰でも戸惑う。乗っているのは人間。飛行機にのってるだけで、

彼のなにがわかるというのだろう。ただ見えないだけさ。

仮免講習の前の日に、緊張で眠れなかった日を思い出して、頭の上を飛んでいく

鉄の塊に乗っている奴も、同じではないかと思うと

借りたアメリカ映画の中で、雨に歌っている主人公の気分がわかった気がした。

 空は誰のものでもない

曇りの日は飛行機が飛んでいく。どんな種類かはわからないけど、飛んでいるのは

音でわかる。

 

雨か晴かわからない日の夕暮れ、珍しく夕焼けになったほうへ、見慣れない飛行機が

飛んでいく。目で見たことはない。でもニュースでは知っている。

オスプレイじゃん!一人でテンション上がってたけど、

通行人の誰も空なんて気にしていない。

さもあたり前のように、夕焼けの方へ消えていった。

 

この目で見れば何てことはない。ニュースは見えないから不安なだけ。

それだけさ。

 

曇りの日は嫌いだった。先の見えない不安に潰されそうになるから。

それでいい。不安なままでも、進んで行くべきだ。それが最悪だったとしても

持ちきれないものをねだるよりはずっと。

 

 

天気は思い通りにならない。空は誰のものでもないんだから。

 

備考

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