キリギリスはなぜ死んだ?

社会に、いらね。と言われた奴の最後のあがき

シェフ 三ツ星フードトラック始めました。 キューバサンドイッチが食べたい!

 


映画『シェフ 三ツ星フードトラック始めました』 予告編 2015年2月28日(土)公開

 

アイアンマンの監督が、本当に撮りたかった映画。

普通、ハリウッドアクション超大作を撮った。となれば、それで満足してしまいそうな

ものだが、彼の場合は違ったようだ。

そう。予告編で主人公、カールを演じる中年が、

 自ら、監督、脚本、主演をしてしまったジョン・ファヴロー氏その人である。

凄まじい情熱だ。スタローンか。あなたは。

かのスタン・リー御大でさえ、出演するときは

いつもちょい役だというのに。

もし、ファヴロー氏と顔を合わせたなら

「お前、自重しろwww」と突っ込まれるだろう。

 

しかし

自分の出したいメニューを出せず、オーナーの指示に従う毎日に嫌気がさし、

一流レストランをやめて、オンボロフードトラックで再スタート。

 というストーリーは、ファヴロー氏の自分語りっぽいというか

大ヒット映画の監督だったにもかかわらず

一見地味(失礼)な作品を作る。というストーリーは

人任せにしたくなかったのかもしれない。

 

いわゆる、飯テロ系の作品にあまり興味がないが、この作品は面白かった。

それは、主人公、カールが消費者サイドの人間ではなく、シェフという

「何か」を作る側の人間だったからかもしれない。

ただ、食べるだけではなく、それを作る人、料理人の考え方、食べてくれる人の

事を思う事。それが、見ていてとても楽しい作品になっている。

 

この映画を見たあなたは、次に、キューバサンドイッチが食べたい。と言う。

絶対。

 

 

 

 

 

 

あらすじとネタバレしかないよ。

前半を見てくれた方は、ツタヤに走っただろう。まぁ今は、huluやら

便利な映像サービスがたくさんあるので、一概には言えないが。

ちなみにぼくは未だにツタヤレンタル派である。自分が育った文化に執着し

便利な物に乗り換えようとしない。懐古厨とはこの事か。としみじみ感じる。

 

一応ここまで見てくれた人に、ありがた迷惑にもあらすじを書いておこう。

こんな物を見るより、借りた方が早いのだが。

 

あらすじ

ロサンゼルスの一流料理店の厨房を仕切る料理長、カールは

近く来店する大物料理評論家を驚かせるために、それまで人気だったオーソドックスな

料理ではなく、自らの創作料理で勝負しようとする。

 

しかし、店の権利を持つオーナー*1に冒険せず、堅実な手で攻める事を強制され、

怒りながらも、しぶしぶ指示に従う。

その結果、評論家から、「天才、カール・キャスパーの才能は尽きた」

ツイッターで酷評され、SNSに不慣れなカールは、ダイレクトメールで

「ぶっ◯すぞ!」的文面を送ってしまう。当然、カールの発言は、炎上し

事態を収束するために、再来店した評論家に怒りをぶつけてしまう。

間の悪い事に、これがyoutubeに投稿され、拡散。

あちこちから、カールを非難する声が上がり、彼は店を解雇され

再就職しようにも、騒ぎが原因で誰も雇ってはくれない。

 

ふてくされていたカールの姿にいたたまれなくなった元妻、イネズの提案で

あまり距離が近くない息子、パーシーとのふれあいも兼ねて

故郷、マイアミを訪れる。

そこで、キューバ人移民が持ち込み、今やソウルフードとなった

キューバ・サンドイッチと出会ったカールは

「これをフードトラックで売れば、人気がでる!」

と確信する。

こうして、カール達の本当に美味しい物とはなにか?を知るための旅が始まった

のだった。

 あぁ腹が減った・・・

とにかく、出てくる料理が本当にうまそうに描かれている。

これを書いている間にも思い出したら腹が減ってきた。

しかし、キューバサンドイッチを販売している店は3件だけ。

これは困った。と思ったら、ネットにレシピが載っていた。

料理好きな方は、作ってみてもいいかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1:一瞬しか出てこないがダスティン・ホフマンが演じている。彼は、HEATでも序盤で瞬殺される銀行の警備員だったりする。仕事を選ばない人なのかもしれない。