キリギリスはなぜ死んだ?

社会に、いらね。と言われた奴の最後のあがき

日が昇り日が沈む

どうしてここまできたんだろう。なんのためにここまできたんだろう

今日も日が昇り、そして日が落ちていく

さまよう、さまよう、なんのために、

なんのために、ずっと、ずっと考えてきたこれまでずっと頭を離れてくれない

道を歩いている時、働いているとき、なんのために、なんのために?頭の中で

ずっとずっとしゃべりつ続ける誰かが一体どれくらい前にこの人が現れたのか

今になってみるともう思い出せない。いつからやってきたのかを知るのは別に

こだわらなくていいと思う。始まりなんて知ったって意味はないから。

意味のあることはどうすればこいつがいなくなってくれるのかということ

どうすればこのおもしのような、追われているような(一体誰に?それもわからない)

少なくとも生きていく上で役に立つような知恵にはまったくならないであろう考えを

消すことができるのかを知りたい。いいや、とっくの昔に知っていたんだ。

跡形もなく消すのは簡単だ。でも、そのやり方はどうしても認めたくなかった。

わかってはいたんだ。でもできなかった。怖かった。これまでなんども、なんども

チャンスはあったんだ。でもやらなかった。ただのビビリだからだ。それはわかっては

いるんだ。でもいやだった。何度でもいうけど、わかってはいたんだ。

その方法を探すためにこれまでだましだまし過ごしてきたけど、無理だ。

もうかなわないような気がしている、違う乗り物に乗っても、行き着く場所が同じなら

選ぶ意味はあるのかな

ここで諦めるか

どこを通ったってどうせなにも変わらない。回り道ばかり長くてなにが楽しい。

疲れるだけだ。誰だって早道を通る、苦しむ時間は短い方がいい

窓ガラスからさむさが染み込んでくる。動かないと余計さむい

部屋の空気がこもっている気がする。窮屈だ

どこに行く理由もなかったけど、家にいるのがいやで外に出た。なんだ

家に居たくないのはニートでもフリーターでも変わらないな

どうでも良くないか。今更世間体なんて考えてなにを変えられる。

川を見に行った。いてもたってもいられないとはこのことで、理由は特になかった

ただ、頭の中に、川のイメージが浮かんできて、どうしてもと思っただけで

ごめんね、うまいことがかけなくて

家を出て歩いてみる。思い起こせば、無職だったときは、外に出るだけでも怖かった

お前はなにをしているんだと思われていそうで、今なら、どう思われていてもいいじゃないかと思えるけど、それは働いているからだ。それもバイト、エバれる身分じゃない

ここで、お前もエバれる身分じゃないだろうなんてツッコミはなしにしてくれ

顔もわからない赤の他人同士石を投げ合うなんて、しょぼい争いバカバカしいだけさ

でも、今日は祝日だから、どこにいてもいいような気がスルだけかもしれない

でも、本当はどこの誰がなにをしていようと、知ったこっちゃないしどうでもいいことだと思わないか?

例えば後ろ指さしてくる誰かが仕事をくれるわけじゃないのだし

何か言われたらこう思えばいい。

だれも助けてくれない。他人はみんな君の足を引っ張るだけだ。

どうでもいいよな。こんな話、話を戻すよ。今日は昨日と違って

太陽を遮るものが一つもない、ランニングは昨日じゃなく今日すれば良かった

家を出た途端に雪がちらつき始めたからね。まぁいいや。

太陽の下にいるのは気持ちが良かった。電気ストーブと違う自然の暖かさは

言い方はうまくないけど、ほっとできるような気がした。

途中で道が二つに分かれる、橋を渡って向こう岸にいくことにした

なかなか距離がある。風がからだにささってくるような寒さを感じる

橋の途中でちょうど川の真上に来た。川の流れはこっちと逆方向に流れている

今日はいつもと違って、いつもと言っても毎日観察しているわけじゃない

いつから川博士になったんだ。お前は。まぁ、いいや。

川の深いところが見えた気がした。しっかり橋の手すりを掴んでいないとそのまま

吹っ飛ばされそうだった、ちょっと待ってくれ、なんでそんなことをするんだ

そのままおっこっちちまえば楽になれるだろうに

笑えるだろ、もうどうしようないとかさんざんわめいてきて、怖いんだ。

とても怖いんだ。わかってる。もうこの、毎日を終わらせるには、このまま消えるしか

ないってことには。でも、怖いんだ。終わりたいんだ。それは本当なんだ。

でも、終わらせたい気持ちは想像の中で、それを現実にするのは、怖いんだ。とても

やめちまえよ。なんて言わないでくれ。これはそう、一瞬で答えが出るようなものじゃないんだ。なんとういか、葛藤みたいなもので、決せしてポーズではないんだ。

終わりたいんだ。でも怖いんだ。それが嫌なんだ。決心がつかないそこが嫌なんだ、

嫌いなんだ。さっさと消えろよと思う。でも、できないんだ。

希望なんてもってるわけじゃないんだ。明日に期待しているわけじゃないんだ。

苦しくなるだけだから、明日どうかるか、考えるべきじゃない、でも考えないなんてのはできない。何事にしても、無理強いするのは良くない、コントロールできると思わないことだ。苦しくなるだけだから。

そんなことを考えながら今日も歩いてきた。家に帰る頃には日は落ちていた

そうして今日も日が沈む、それでいいような気がした。