キリギリスはなぜ死んだ?

社会に、いらね。と言われた奴の最後のあがき

ピアノ泥棒を語りたい。

amazarashiの中で、もし一曲だけ選べと言われたなら、ピアノ泥棒を選ぶ。

amazarashiっったらアニメのOPとか手掛けてる有名なバンドだろ。

話題になるような曲はいくらでもあるのに、通ぶってマウンティングしたいだけだろ。

この古参気取りがヨォ

 

今でこそタイアップも多いけど

最初は知る人ぞ知るタイプのバンドだったんだって

メンバーの顔をださず、ツイッターのテキストやミュージックビデオの演出でみせる

スタイルは今でこそ市民権があるけれど

当時はその正体がわからない、だれだお前は、感や

ビジュアルに左右されず、「歌」で勝負するところに当時のキッズたちは

衝撃を受けたのよ。

ようするに20世紀少年のトモダチてきなやつね。

お前が語らなくてもだいたい知ってるから、もう行くね。今回はパスで。

甘ぇよ。甘すぎる。カルピスの原液そのまま飲み干すぐらい甘ぇ

すでにここは領域展開なんだよ。お前が見ているのは「無限」

ペースはこっちにあるんだよ。

 

すぐそうやって流行り物にのっかろうとするミーハーか、お前は

つーか、うかつに無限がどうのとか言うんじゃねーよ。 なんでよりによって人気上位の五条さんをチョイスしてんだよ。ファンが黙ってねーぞ

「こういうのがうけるんだろ」感はすぐに見破られるぞ。

全方位から銃向けられてんじゃん。ジョン・ウィックかてめーは

 

八方美人に徹して逆に嫌われるというね。このたるみきった体ではマシャルアーツも

ガンフーも使えないなから、開始数秒で蜂の巣だろうね。

まぁ別に、伝説の殺し屋ではないから、あとどうなろうが知ったこっちゃないし。

話を戻すね。今回は「ピアノ泥棒」について語っていきたいのよ。よろしいか。

 

まぁお前がそこまで言うのなら、仕方ないから、今日も付き合ってやるよ。

 

ありがたき幸せ。じゃあ、「ピアノ泥棒」についてざっくり説明するわ。

この曲はamarazashiのメジャーデビュー三枚目のアルバム「アノミー」の4曲目

「曲」といっても歌というよりは物語に音楽をつけたという方がいいかな

ミュージックビデオはないのだけれど、「ピアノ泥棒」を聞いているとまるで

良いミニシアターの映画を一本みたような気分になる歌だ。

物語の始まり

どこかにある酒場で

酔っ払った男が聞き手に向かってギャグだからなwwwという前置きをした上で

身の上話をしている

ある男が雨の降るアーケードに立っていた

行きかう通行人はショーウインドーの向こうの商品に夢中

でも男はその通行人に夢中だった、変態ではない。

男は「巾着切り」つまりスリだった。

獲物を物色している最中

男はある店の前で搬入を行うトラックの積荷に目を奪われた。

積荷はスタインウェイという超高級ピアノ。

(検索してみた、お値段5610000 フリーザの戦闘能力か)

そこで男はスリになる前は売れないピアノ弾きだったことを告白する。

スリになる前は男にも夢があり、ひたむきに頑張っていたのかと想像できる

男は思った。あのピアノさえひけたら、やり直せると

もちろんピアノは関係ない、スリも窃盗罪、絶対に許されない。

でも、決して手が届かないものに

憧れる心や、自分の人生を恥じて、これさえあればやり直せるのに。

と思う気持ちは、痛いほどわかる。

男はピアノの演奏力には絶対の自信があった。あれさえあれば。

しかしスタインウェイは男には荷が重すぎる。

そこで男は考えた。鍵盤をちょっと叩くだけ、いや一目見るだけでもと。

人がいなくなった真夜中、男は楽器店に忍び込む、

人に注目されるピアノ弾きになりたかった男が人の目を避けて行動しているところに

皮肉を感じる。

憧れを目の前にして、男は自分が泥棒であることをすっかり忘れてしまった。

午前三時、人っ子一人いない静寂の中で、男のピアノソロコンサートが始まった。

それは、スリになる前の男には決して出せなかった、悲しみと喜びの入り混じった

男の叫びがそのまま音に乗って伝わってくるような、なんとも言えない音色だった。

ここまで聞いて、パトカーのサイレンと店のガラス越しに光るパトランプに照らされる

男の泣き顔を想像したのよね。

 

そこで場面は再び酒場にうつる。聞き手の思いを察したのだろう。

男は「嘘だよ」とおどけてみせる。

そこで男に声がかかった。

男は笑った。「ピアノは得意なんだ。」

満員のステージで、執行猶予のついた旋律が始まった。

 

たった5分程度の楽曲だけれども、男のこれまでの道のり

常人の人生を外れてしまった後悔や、今の生き方への悔しさ

やり場のない憤り、そこから、犯罪を犯してしまうのだけれど

高級ピアノを盗むのではなく、弾いてみたかったというところに

男の人間としての醜さと人間くささ

そこからラストシーンのステージに立つ男の描写に

人生をやり直せるという希望を感じれるのよ。

 

深ぇな。

 

深いのよ。てっきり、っんだよ。

ただのスリの独白じゃねーかくそつまんねーとか言いだすかと。

 

いや、お前の解説はまぁ、鼻くそほじりながら聞いてたけど、今お前の持ってる

アノミーのCDの歌詞見ながら聞いたらさ。

 

「ピアノ泥棒」深ぇなぁ・・・と

 

意見があうなんて珍しい。大雪でもふるんじゃないの。